第109回薬剤師国家試験

◆ 問180

固体薬物AをS=3cm2の円盤状に圧縮し、回転円盤法で37℃において溶解実験を行った。固体薬物Aの溶解速度は(1)の式に従い、試験中Sは変化しなCsいものとする。t=0のときC=0、11分後の薬物Aの濃度がCs/2であるとき、固体薬物Aのみかけの溶解速度定数k(min-1・cm-2)に最も近い値はどれか。1つ選べ。ただし、ln2=0.693とする。
109回問180画像1
  • 0.021
  • 0.033
  • 0.063
  • 0.077
  • 0.099

◆ 問180

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1


(S)は薬物円盤の表面積(3cm2)
(C)は時間(t)における薬物Aの濃度
(k)はみかけの溶解速度定数
(Cs)は薬物の飽和濃度
初期条件として、(t=0)のとき(C=0)です。11分後に薬物Aの濃度が(Cs/2)になるとき、みかけの溶解速度定数(k)を求めます。

まず、式(1)を積分して解きます。初期条件を考慮すると、次のようになります。
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これを解くと、
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11分後に(C=Cs/2)なので
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ここで、(ln(2)=0.693)を代入すると、
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したがって、正解は[0.021]です。