第109回薬剤師国家試験
◆ 問191
白内障に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。-
硝子体が混濁する疾患の総称である。
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先天性と後天性とに大別できる。
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副腎皮質ステロイド性薬の長期投与により、発症を抑制できる。
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治療に用いる点眼薬として、ピレノキシンとグルタチオンがある。
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加齢による白内障では、点眼薬の投与により混濁が消失する。
◆ 問191
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:2、4
正解の選択肢は以下の通りです。
[先天性と後天性とに大別できる。]
正解です。白内障は、先天性と後天性に分けられます。先天性白内障は遺伝や母子感染などによって生まれつき発症するもので、後天性白内障は加齢や糖尿病、外傷などの要因によって発症します1。
[治療に用いる点眼薬として、ピレノキシンとグルタチオンがある。]
正解です。白内障の治療には、ピレノキシンやグルタチオンを含む抗酸化剤が用いられることがあります。これらの薬剤は水晶体の酸化ストレスを減少させ、白内障の進行を遅らせる可能性がありますが、既に混濁した水晶体を透明に戻すことはできません2。
誤りの選択肢は以下の通りです。
[硝子体が混濁する疾患の総称である。]
誤りです。白内障は水晶体が混濁する疾患であり、硝子体の混濁は別の疾患(例えば、硝子体混濁)を指します。
[副腎皮質ステロイド性薬の長期投与により、発症を抑制できる。]
誤りです。実際には、副腎皮質ステロイド薬の長期使用は白内障のリスクを増加させることが知られています。
[加齢による白内障では、点眼薬の投与により混濁が消失する。]
誤りです。点眼薬は白内障の進行を遅らせることはできても、既に発生した混濁を消失させることはできません。
覚えておくべき用語:
先天性白内障:生まれつきの白内障。
後天性白内障:加齢や疾患、外傷などによって後から発症する白内障。
ピレノキシン:抗酸化作用を持つ点眼薬。
グルタチオン:体内で生成される抗酸化物質で、点眼薬としても利用される。
水晶体:眼球内の透明な構造体で、白内障ではこの部分が混濁します。