第109回薬剤師国家試験

◆ 問28

リスペリドンが高プロラクチン血症を引き起こす機序はどれか。1つ選べ。
  • 線条体でのドパミンD2受容体遮断
  • 線条体でのセロトニン5-HT2A受容体遮断
  • 前頭前野でのドパミンD2受容体遮断
  • 下垂体でのセロトニン5-HT2A受容体遮断
  • 下垂体でのドパミンD2受容体遮断

◆ 問28

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


正解は[下垂体でのドパミンD2受容体遮断]です。

リスペリドンによる高プロラクチン血症の主な機序は、[下垂体でのドパミンD2受容体遮断]です。
ドパミンは通常、プロラクチンの分泌を抑制する役割を持っています。リスペリドンは抗精神病薬であり、ドパミンD2受容体を遮断することで、プロラクチンの分泌抑制作用が減少し、結果としてプロラクチンの分泌が増加します。これが高プロラクチン血症を引き起こすメカニズムです。

他の選択肢については
[線条体でのドパミンD2受容体遮断]は、運動制御に関連する副作用を引き起こす可能性がありますが、直接的に高プロラクチン血症を引き起こすわけではありません。
[線条体でのセロトニン5-HT2A受容体遮断]は、リスペリドンの抗精神病作用に関与していますが、プロラクチン分泌には直接関係していません。
[前頭前野でのドパミンD2受容体遮断]は、認知機能や気分に影響を与える可能性がありますが、高プロラクチン血症とは関連がありません。
[下垂体でのセロトニン5-HT2A受容体遮断]も、プロラクチン分泌には影響しません。プロラクチンの分泌は主にドパミンによって制御されています。