第109回薬剤師国家試験
◆問308-309
13歳男性。身長135cm、体重40kg。近隣の公立病院脳神経外科にて頭蓋咽頭腫の摘出術を受けたものの、血中下垂体ホルモン濃度の異常は改善せず、汎下垂体機能低下症と診断され、いくつかのホルモン補充療法の一つとして成長ホルモン補充療法を行うこととなった。処方医より「ソマトロピン(遺伝子組換え)製剤を使用したいが、患児及び患児の両親が先行バイオ医薬品とバイオ後続品(バイオシミラー)のどちらを選択するかを判断できるように説明してほしい。」との依頼を受け、病院薬剤師から先行バイオ医薬品とバイオ後続品の相違について説明を行うこととなった。◆ 問308
病院薬剤師が、患児及び患児の両親に説明するにあたり、これまでに収集した情報の確認を行った。情報として、誤っているのはどれか。1つ選べ。-
バイオ後続品は、先行バイオ医薬品と同等/同質の品質、安全性、有効性を有する医薬品である。
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バイオ後続品は、先行バイオ医薬品に比べて開発費が低く抑えられ、薬の価格が安く設定されている。
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生物学的同等性試験により先行バイオ医薬品との同等性が証明できれば、バイオ後続品の臨床試験は不要である。
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原則として、バイオ後続品の製造販売後調査が実施される。
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バイオ後続品について医薬品リスク管理計画の作成が求められている。
◆ 問309
◆ 問308
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解：3
誤りの選択肢について解説します。
[生物学的同等性試験により先行バイオ医薬品との同等性が証明できれば、バイオ後続品の臨床試験は不要である。]
誤りです。バイオ後続品は、生物学的同等性試験を通じて先行バイオ医薬品との同等性を確認する必要がありますが、臨床試験も実施されます。臨床試験は、安全性と有効性を評価するために行われます。
他の選択肢はすべて正しいです。
◆ 問309
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解：2、5
[毎日通院の上、医師または看護師に注射してもらってください。]
誤りです。毎日通院の上、医師または看護師に注射してもらう必要はありません。成長ホルモン補充療法は、患者自身やその両親が自宅で注射できるものです。
[用量を決めるためにはお子さんの体重の情報が必須です。]
正解です。用量を決めるためにはお子さんの体重の情報が必要です。成長ホルモンの適切な用量は体重に基づいて調整されます。
[このお薬の使用中は、生ワクチンの接種はできません。]
誤りです。成長ホルモン補充療法中でも、生ワクチンの接種は可能です。ただし、他の免疫抑制薬を使用している場合は注意が必要です。
[このお薬を始めることによって、夜尿症(おねしょ)になります。]
誤りです。成長ホルモン補充療法によって夜尿症が引き起こされることはありません。
[定期的に血糖やHbAlcの検査が必要となります。]
正解です。成長ホルモン補充療法を受けている患者は、定期的に血糖やHbA1cの検査を受ける必要があります。
