第109回薬剤師国家試験

◆問318-319

薬剤師が薬局開設に向けて事前準備を行っている。調剤業務に加え、一般用医薬品等も取り扱う予定である。調剤業務以外で取り扱う予定の医薬品は、以下のとおりである。
  • ア 要指導医薬品
  • イ 一般用医薬品(第1類医薬品)
  • ウ 一般用医薬品(指定第2類医薬品)
  • エ 一般用医薬品(第2類医薬品)
  • オ 一般用医薬品(第3類医薬品)
  • カ 一般用検査薬(第2類医薬品)
  • キ 薬局製造販売医薬品

◆ 問318

この薬局で取り扱う予定のア~キの医薬品に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • キ以外のものについては、特定販売可能である。
  • イ〜カについては、登録販売者による販売が可能である。
  • ア~キに関して、薬局開設の許可とは別に、店舗販売業の許可を受ける必要はない。
  • キを製造し販売する場合、薬局製造販売医薬品の製造販売業と製造業の許可が必要である。
  • ア~キの全てを販売する場合、通常必要とされる薬局の面積の2倍以上の広さが構造設備基準として求められる。

◆ 問319


◆ 問318

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、4


薬局で取り扱う予定の医薬品について、それぞれの選択肢を解説します。
[キ以外のものについては、特定販売可能である。]
誤りです。キ以外の医薬品については、特定販売可能ではありません。

[イ〜カについては、登録販売者による販売が可能である。]
誤りです。第1類医薬品を登録販売者が販売することはできません。

[ア~キに関して、薬局開設の許可とは別に、店舗販売業の許可を受ける必要はない。]
正しいです。薬局開設の許可とは別に、店舗販売業の許可は必要ありません。

[キを製造し販売する場合、薬局製造販売医薬品の製造販売業と製造業の許可が必要である。]
正しいです。キを製造し販売する場合、薬局製造販売医薬品の製造販売業と製造業の許可が必要です。

[ア~キの全てを販売する場合、通常必要とされる薬局の面積の2倍以上の広さが構造設備基準として求められる。]
誤りです。アからキまでの医薬品を全て販売する場合、通常必要とされる薬局の面積の2倍以上の広さは求められません。

◆ 問319

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4、5


要指導医薬品
薬剤師のみ販売可能です。対面で説明を行うことが義務付けられています。必ず薬剤師の説明が必要であることからお客様の手の届かないところに陳列する必要があります。

一般用医薬品
第1類医薬品
薬剤師のみ販売可能です。インターネット販売が可能で、書面による情報提供を行うことが義務付けられています。必ず薬剤師の説明が必要であることからお客様の手の届かないところに陳列する必要があります。

第2類医薬品
薬剤師または登録販売員が販売可能です。インターネット販売が可能で、解熱剤や鎮痛剤など必要性の高い製品が多く、情報提供は努力義務です。お客様が手に取ることができ、尚且つ相談カウンター付近に陳列することが推奨されています。

第3類医薬品
薬剤師または登録販売員が販売可能です。インターネット販売が可能で、第1類医薬品・第2類医薬品以外の一般用医薬品を指します。陳列場所の指定はありません。

薬局製造販売医薬品
薬剤師のみ販売可能です。漢方などが当てはまります。お客様の手の届かないところに陳列する必要があります。

一般用検査薬
尿糖・尿蛋白検査薬、妊娠検査薬、排卵日予測検査薬・新型コロナウイルス抗原定性検査キットが当てはまります。お客様が容易に認識できる場所に陳列する必要があります。

上記を踏まえて、それぞれの選択肢を確認します。

[アを陳列棚Bに陳列する。]
誤りです。アは要指導医薬品のため、陳列棚Cに陳列すべきです。

[イを陳列棚Aに陳列する。]
誤りです。イは第1類医薬品のため、陳列棚Cに陳列すべきです。

[ウを陳列棚Aに陳列する。]
誤りです。指定第2類医薬品とは第2類医薬品の中で特に注意が必要な医薬品のことです。薬剤師または登録販売者のいる相談カウンター近くの陳列棚Bが適しています。

[力を陳列棚Aに陳列する。]
正解です。カは一般用検査薬のため、お客様の目が止まりやすい入り口付近に陳列するのが適切です。

[キを陳列棚Cに陳列する。]
正解です。キは薬局製造販売医薬品のため、薬剤師でなければ販売できません。お客様の手の届かない陳列棚Cが適切です。