第109回薬剤師国家試験

◆ 問326

 84歳男性。体重減少と身体活動の低下のため介護保険施設に入所中である。歩行中に転倒し、大腿骨頸部骨折により整形外科病院に入院となった。患者は、オルメサルタン、アゼルニジピン、エソメプラゾール、アトルバスタチン、センノシドを服用中であった。
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 病棟担当薬剤師は、患者が持参した薬剤の継続について医師から相談を受け、本患者の生命予後に関して、文献の情報を参考に検討した。
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 生命予後の改善を念頭に、薬剤師が医師に伝える内容として、最も優先順位が高いのはどれか。1つ選べ。
  • オルメサルタンを中止する。
  • アトルバスタチンを中止する。
  • オルメサルタンとアゼルニジピンを同時に中止する。
  • オルメサルタンとアゼルニジピンの合剤に変更する。
  • 現在の治療を継続する。

◆ 問326

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1


この患者の生命予後を改善するために、薬剤師が医師に伝えるべき内容は、[オルメサルタンを中止する]ことです。以下にその理由を解説します。

[オルメサルタンを中止する。]
正解です。患者は高血圧症の既往歴がありますが、血圧記録からは既に適切に管理されていることがわかります(112/64mmHgおよび110/62mmHg)。オルメサルタンは降圧薬であり、患者の血圧が既に安全な範囲にあるため、副作用や他の薬剤との相互作用を避けるために中止することが検討されます。

[アトルバスタチンを中止する。]
誤りです。患者は脂質異常症の既往歴があり、この薬剤はコレステロール値の管理に役立ちます。したがって、アトルバスタチンを継続する必要がある可能性があります。

[オルメサルタンとアゼルニジピンを同時に中止する。]
誤りです。患者のコレステロール値の管理に使用しているアゼルニジピンを中止することは推奨されません。

[オルメサルタンとアゼルニジピンの合剤に変更する。]
誤りです。現在の血圧の安定性を考慮すると不適切です。

[現在の治療を継続する。]
誤りです。患者の全体的な健康状態に対する調整の可能性を考慮すると、再評価なしで現在の治療を継続することは最適ではない可能性があります。