第109回薬剤師国家試験

◆ 問340

 74歳女性。友人と一緒に地域の健康フェアに参加した際に、お薬相談コーナーを訪れた。女性の話によると、過去10年以上治療してきており、今の5剤になったのは半年前である。最近、足のむくみと体重増加が気になっているとのことであった。薬剤師は、女性が持参したお薬手帳より、以下の薬剤を服用中であることを確認している。
109回問340画像1
 この女性が、気になっている身体所見及び症状について、薬剤性と疑う場合、最も強く疑われるのはどれか。1つ選べ。
  • アジルサルタン錠
  • ピオグリタゾン塩酸塩錠
  • ペマフィブラート錠
  • 硝酸イソソルビド徐放錠
  • ブロチゾラム口腔内崩壊錠

◆ 問340

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2


正解は[ピオグリタゾン塩酸塩錠]
です。その理由は以下の通りです。
ピオグリタゾン塩酸塩錠は、2型糖尿病の治療薬であり、インスリン感受性を改善する作用があります。しかし、その副作用として体重増加や浮腫(むくみ)が報告されています。したがって、この女性の足のむくみと体重増加は、ピオグリタゾン塩酸塩錠の副作用である可能性が最も高いと考えられます。

一方、他の薬剤については以下の通りです。
[アジルサルタン錠
]
高血圧治療薬であり、主な副作用としてはめまいや腎機能障害がありますが、体重増加やむくみを引き起こすことは一般的にはありません。

[ペマフィブラート錠
]
脂質異常症の治療薬であり、主な副作用としては消化器症状や肝機能障害がありますが、体重増加やむくみを引き起こすことは一般的にはありません。

[硝酸イソソルビド徐放錠
]
狭心症の治療薬であり、主な副作用としては頭痛や低血圧がありますが、体重増加やむくみを引き起こすことは一般的にはありません。

[ブロチゾラム口腔内崩壊錠]
不眠症の治療薬であり、主な副作用としては眠気や依存症がありますが、体重増加やむくみを引き起こすことは一般的にはありません。