第109回薬剤師国家試験

◆ 問37

ソマトスタチン受容体を刺激して、消化管ホルモン産生腫瘍に伴う諸症状を改善するのはどれか。1つ選べ。
  • オクトレオチド
  • ソマトレリン
  • ソマトロピン
  • プロチレリン
  • ペグビソマント

◆ 問37

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1


正解は[オクトレオチド]です。

[オクトレオチド]はソマトスタチンアナログで、ソマトスタチン受容体に結合して消化管ホルモンの過剰分泌を抑制し、腫瘍に伴う症状を改善します。

他の選択肢は以下の理由で間違っています:
[ソマトレリン]: 成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)のアナログで、ソマトスタチン受容体を刺激しません。
[ソマトロピン]: 成長ホルモンそのものであり、ソマトスタチン受容体とは関係ありません。
[プロチレリン]: 甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)のアナログで、ソマトスタチン受容体とは関連がありません。
[ペグビソマント]: 成長ホルモン受容体アンタゴニストで、ソマトスタチン受容体とは異なる作用機序を持ちます。

覚えておくべき重要な用語:
ソマトスタチン: ホルモンの過剰分泌を抑制するペプチドホルモン。
ソマトスタチン受容体: ソマトスタチンやそのアナログが結合することでホルモンの分泌を抑制するタンパク質。
神経内分泌腫瘍: ソマトスタチン受容体を発現し、ホルモン過剰症状を引き起こす腫瘍。オクトレオチドはこれらの腫瘍の治療に用いられます。