第109回薬剤師国家試験

◆ 問40

抗悪性腫瘍薬のうち、チュブリンに結合し微小管の重合を阻害するのはどれか。1つ選べ。
  • シスプラチン
  • メトトレキサート
  • ビンクリスチン
  • フルオロウラシル
  • ブレオマイシン

◆ 問40

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3


正解は[ビンクリスチン]です。

チュブリンに結合し微小管の重合を阻害する抗悪性腫瘍薬は[ビンクリスチン]です。[ビンクリスチン]はビンカアルカロイド系の薬剤で、細胞分裂に重要な役割を果たす微小管に作用し、チュブリンの重合を阻害することで細胞分裂を抑制します。

他の選択肢について:
[シスプラチン]: DNAに結合し、DNAの複製と機能を阻害する。
[メトトレキサート]: 葉酸代謝を阻害し、DNA合成を妨げる。
[フルオロウラシル]: チミジル酸合成酵素を阻害し、DNA合成を妨げる。
[ブレオマイシン]: DNAを切断し、DNAの複製と修復を阻害する。

覚えておくと良い重要な用語:
微小管: 細胞の骨格を形成し、細胞分裂や物質輸送に関与する管状の構造。
チュブリン: 微小管を構成するタンパク質で、細胞の機能維持に必要。
重合: チュブリンが微小管に結合して伸長するプロセス。
脱重合: 細胞分裂が終了すると、微小管からチュブリンが離れて短縮するプロセス。ビンクリスチンはこの重合を阻害します。