第109回薬剤師国家試験

◆ 問45

胆汁中への排泄が主な消失経路である薬物はどれか。1つ選べ。
  • カナマイシン
  • プラバスタチン
  • リチウム
  • メトトレキサート
  • エナラプリル

◆ 問45

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2


正解は[プラバスタチン]です。

[プラバスタチン]は脂質降下薬の一種であり、胆汁中への排泄が主な消失経路です。胆汁酸の生合成を阻害することでコレステロール合成を抑制します。このため、胆汁中に排泄されやすくなります。

他の選択肢の薬物について:
[カナマイシン]:未変化体の形で非経口投与の場合は尿中に、経口投与の場合は腸で不活性化されることなく糞中に排泄されます。
[リチウム]:主に腎臓から排泄され、95%が腎臓を介して尿中に排泄されます。
[メトトレキサート]:体内から尿中に排泄され、腎機能を低下させることがあります。尿のアルカリ化や輸液投与を行い、尿が思うように出ない場合には利尿薬を使用して排尿を促します。
[エナラプリル]:プロドラッグであり、代謝されてエナラプリラトとなります。排泄は2相性で、α相の半減期は2〜6時間(腎濾過)、β相の半減期は36時間(全身臓器に分布し平衡となった薬剤分子の排泄)です。