第109回薬剤師国家試験
◆ 問48
経口固形製剤からの弱電解質薬物の溶出性に影響を及ぼさない因子はどれか。1つ選べ。-
薬物の粒子径
-
薬物の結晶性
-
タンパク結合率
-
溶液のpH
-
溶液の粘度
◆ 問48
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:3
正解は[タンパク結合率]です。
経口固形製剤からの弱電解質薬物の溶出性に影響を及ぼさない因子を選ぶ問題です。この場合、[タンパク結合率]が影響を及ぼさない因子です。タンパク結合率は、薬物が血液中のタンパク質にどれだけ結合するかを示すもので、溶出性には直接関係ありません。
他の選択肢について:
[薬物の粒子径]:小さい粒子ほど表面積が大きくなり、溶出速度が速くなる傾向があります。
[薬物の結晶性]:非結晶性薬物は結晶性薬物に比べて溶出速度が速いです。
[溶液のpH]:薬物の溶解度はpHに依存するため、溶出性に影響します。
[溶液の粘度]:粘度が高いと拡散が遅くなり、溶出速度が低下します。
覚えておくとよい重要な用語:
バイオアベイラビリティ…薬物が体内でどれだけ速く、どれだけの量が吸収されるかを示す指標で、溶出性はこのバイオアベイラビリティに大きく影響を与える要素の一つです。