第109回薬剤師国家試験
◆ 問59
高ナトリウム血症の患者に禁忌である薬物はどれか。1つ選べ。-
トルバプタン
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エプレレノン
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エナラプリルマレイン酸塩
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カルベジロール
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フロセミド
◆ 問59
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:1
正解は[トルバプタン]です。
高ナトリウム血症の患者には、水分の保持を促す可能性のある薬物が禁忌です。[トルバプタン]は抗利尿ホルモン受容体拮抗薬であり、水の再吸収を減少させて尿量を増やし、結果として血中のナトリウム濃度を上昇させる作用があります。したがって、高ナトリウム血症の患者には使用すべきではありません。
他の選択肢については以下の通りです。
[エプレレノン]はアルドステロン受容体拮抗薬で、利尿作用を持ちますが、ナトリウム排泄を促進するため、不適切です。
[エナラプリルマレイン酸塩]はACE阻害薬で、血圧を下げる作用がありますが、ナトリウムの排泄を促進するため、不適切です。
[カルベジロール]はβ遮断薬で、高血圧治療に使用されますが、ナトリウムの排泄には直接関与しないため、高ナトリウム血症に対して禁忌ではありません。
[フロセミド]はループ利尿薬で、ナトリウムの排泄を促進するため、不適切です。