第109回薬剤師国家試験

◆ 問70

コンバニオン診断(医薬品の適応判定を目的とした体外診断)のうち、生殖細胞系列遺伝子に対する検査項目はどれか。1つ選べ。
  • ALK融合遺伝子
  • BRAF遺伝子変異
  • BRCA1/2遺伝子異変
  • EGFR遺伝子変異
  • KRAS遺伝子変異

◆ 問70

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3


コンバニオン診断とは、特定の医薬品の有効性や安全性を判断するために、患者さんの遺伝子やタンパク質などのバイオマーカーを調べる診断法です。
生殖細胞系列遺伝子とは、生まれつき持っている遺伝子のことで、すべての細胞に同じ遺伝子配列が存在します。生殖細胞系列遺伝子に対するコンバニオン診断は、がんの発症リスクや分子標的治療薬の適応判定に関係する遺伝子変異を調べるために行われます。

選択肢の中で、生殖細胞系列遺伝子に対するコンバニオン診断薬として承認されているのは、[BRCA1/2遺伝子異変]です。この遺伝子異変は、乳がんや卵巣がんなどの遺伝性がんの原因となります。また、この遺伝子異変を持つ患者さんには、PARP阻害剤という分子標的治療薬が有効であることが示されています。

したがって、正解は[BRCA1/2遺伝子異変]です。