第109回薬剤師国家試験

◆ 問8

 転位反応はどれか。1つ選べ。
 ただし、すべての反応は終了後、適切な後処理を施していることとする。また生成物は主生成物のみを示している。
  • 109回問8画像1
  • 109回問8画像2
  • 109回問8画像3
  • 109回問8画像4
  • 109回問8画像5

◆ 問8

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4


転位反応は、分子内で原子や基が移動する反応を指します。



109回問8画像1
誤りです。
カルボニル化合物(ケトン)に対するグリニャール試薬の付加反応は、カルボニル炭素にグリニャール試薬が付加してアルコールを生成する反応です。これは付加反応であり、転位反応ではありません。


109回問8画像2
誤りです。
第3級アルコールの脱離反応(脱水)は、アルコールから水分子が脱離してアルケンを生成する反応です。これは脱離反応であり、転位反応ではありません。


109回問8画像3
誤りです。
カルボニル化合物(ケトン)に対するヒドロキシルアミンの付加反応の後、脱離反応(脱水)が進行する反応です。これはまず付加反応が起こり、その後脱離反応が進行するため、転位反応ではありません。


109回問8画像4
正しいです。
オキシムから第二級アミドへ変換される反応は、Beckmann転位と呼ばれる転位反応です。この反応では、オキシムが酸の存在下で第二級アミドに変換されます。これが転位反応の典型的な例です。


109回問8画像5
誤りです。
カルボニル化合物(ケトン)に対するヒドリド(H)の付加反応は、カルボニル炭素にヒドリドが付加してアルコールを生成する反応です。これは付加反応であり、転位反応ではありません。