第110回薬剤師国家試験

◆ 問153

外科的手術時に用いられる薬物に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 血液/ガス分配係数の大きい吸入麻酔薬ほど、麻酔の導入は速い。
  • 最小肺胞濃度(MAC)の大きい吸入麻酔薬ほど、麻酔作用は強い。
  • デクスメデトミジンは、アドレナリンα2受容体を刺激することで、鎮痛及び鎮静作用を生じる。.
  • チアミラールは、γーアミノ酪酸GABAA受容体のバルビツール酸結合部位に結合することで、意識消失を生じる。
  • ケタミンは、ヒスタミンH1受容体を遮断することで、不動化(筋弛緩)を起受容体を遮断することで、不動化(筋弛緩)を起こす。

◆ 問153

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、4


※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。

Loading...
投稿しました!

◆ユーザー投稿の解説

おかじ さんが投稿
```
**解説**

**3. デクスメデトミジンは、アドレナリンα2受容体を刺激することで、鎮痛及び鎮静作用を生じる。**

*   **正誤:** 正しい。
*   **根拠:** デクスメデトミジンは選択的なアドレナリンα2受容体アゴニストであり、中枢神経系のα2受容体を刺激することで、鎮痛・鎮静作用を発揮します。

**4. チアミラールは、γーアミノ酪酸GABAA受容体のバルビツール酸結合部位に結合することで、意識消失を生じる。**

*   **正誤:** 正しい。
*   **根拠:** チアミラールはバルビツール酸誘導体であり、GABAA受容体のバルビツール酸結合部位に結合し、GABAの作用を増強することで、中枢神経抑制作用を示し、意識消失を引き起こします。

**選択肢1:**

*   **正誤:** 誤り。
*   **根拠:** 血液/ガス分配係数が大きい吸入麻酔薬は、血液に溶け込みやすく、脳への移行が遅れるため、麻酔の導入は遅くなります。導入が速いのは、血液/ガス分配係数が小さい吸入麻酔薬です。

**選択肢2:**

*   **正誤:** 誤り。
*   **根拠:** 最小肺胞濃度(MAC)は麻酔薬の効力を示す指標であり、MACが小さいほど麻酔作用が強いことを意味します。MACが大きいほど、麻酔に必要な濃度が高くなり、麻酔作用は弱くなります。

**選択肢5:**

*   **正誤:** 誤り。
*   **根拠:** ケタミンは、主としてNMDA受容体(グルタミン酸受容体の一種)を遮断することで、解離性麻酔作用を示します。ヒスタミンH1受容体遮断作用は、ケタミンの副作用(気管支拡張作用など)に関与する可能性がありますが、不動化(筋弛緩)の直接的な原因ではありません。
```
Good: 0 Bad: 0