第110回薬剤師国家試験

◆ 問160

呼吸器系に作用する薬物に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • オキシメテパノールは、オピオイド受容体を刺激して、鎮咳作用を示す。
  • L-カルボシステインは、構造中にSH基を有し、ムコタンパク質のペプチド鎖の連結を切断して、去痰作用を示す。
  • フルマゼニルは、末梢性化学受容器を刺激して、間接的に呼吸中枢を興奮させる。
  • ブロムヘキシンは、アンブロキソールの活性代謝物であり、肺サーファクタント分泌を促進する。
  • ニンテダニブは、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)及び血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)のチロシンキナーゼを阻害して、肺の線維化を抑制する。

◆ 問160

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、5


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◆ユーザー投稿の解説

おかじ さんが投稿
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**解説**

**1. 正しい。** オキシメテバノールは、中枢性の鎮咳薬であり、μ(ミュー)オピオイド受容体を刺激することで鎮咳作用を発揮します。

**2. 誤り。** L-カルボシステインは、線毛運動を促進し、気道粘液の分泌を正常化することで去痰作用を示します。構造中にSH基を有し、ムコタンパク質のペプチド鎖の連結を切断するのは、N-アセチルシステインの説明です。

**3. 誤り。** フルマゼニルは、ベンゾジアゼピン受容体拮抗薬であり、ベンゾジアゼピン系薬物の作用を打ち消します。末梢性化学受容器を刺激して呼吸中枢を興奮させるのは、ドロキサプロムなどの呼吸興奮薬の説明です。

**4. 誤り。** ブロムヘキシンは、アンブロキソールのプロドラッグであり、体内で代謝されてアンブロキソールになります。アンブロキソールが肺サーファクタント分泌を促進します。

**5. 正しい。** ニンテダニブは、VEGFR、FGFR、PDGFRなどのチロシンキナーゼを阻害することで、肺の線維化を抑制します。特発性肺線維症(IPF)の治療に用いられます。
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