第110回薬剤師国家試験
◆問162-163
50歳男性。営業職で飲酒の機会が多く、5年間で体重は8kg増加した。健診にて4年前より高血糖を指摘されていたが、放置していた。最近、口渇と頻尿を認めるようになったため病院を受診し検査を受けた結果、2型糖尿病と診断された。服薬歴なし。喫煙20本/日。運動習慣はない。◆ 問162
◆ 問163
糖尿病治療薬に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。-
グリクラジドは、ATP感受性K+チャネルを開口して、膵臓ランゲルハンス島β細胞からのインスリン分泌を促進する。
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ピオグリタゾンは、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体α(PPARα)を刺激して、アディポネクチンの分泌を低下させる。
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ボグリボースは、小腸上皮細胞に存在するα-グルコシダーゼを阻害して、単糖類の生成を抑制する。
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ルセオグリフロジンは、ナトリウム-グルコース共輸送体2(SGLT2)を阻害して、近位尿細管におけるグルコースの再吸収を抑制する。
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イメグリミンは、インクレチンの分解を抑制して、膵臓ランゲルハンス島α細胞からのグルカゴン分泌を促進する。
◆ 問162
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:1、5
※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。
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◆ 問163
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:3、4
※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。
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◆ユーザー投稿の解説
ゲスト さんが投稿
``` **解説** この問題は、2型糖尿病治療薬の作用機序に関する知識を問うものです。各選択肢について、正誤と根拠を以下に示します。 1. **誤り:** グリクラジドはスルホニル尿素薬であり、ATP感受性K+チャネルを**閉鎖**することで、膵臓ランゲルハンス島β細胞からのインスリン分泌を促進します。チャネルを**開口**するわけではありません。 2. **誤り:** ピオグリタゾンは、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γ(PPARγ)を刺激して、アディポネクチンの分泌を**促進**します。PPARαではなく、PPARγの刺激が正しく、アディポネクチンの分泌は**促進**されます。 3. **正しい:** ボグリボースはα-グルコシダーゼ阻害薬であり、小腸上皮細胞に存在するα-グルコシダーゼを阻害することで、二糖類から単糖類への分解を抑制し、食後の血糖値上昇を抑制します。 4. **正しい:** ルセオグリフロジンはSGLT2阻害薬であり、腎臓の近位尿細管に存在するSGLT2を阻害することで、グルコースの再吸収を抑制し、尿中へのグルコース排泄を促進することで血糖値を低下させます。 5. **誤り:** イメグリミンは、ミトコンドリア機能の改善を介してインスリン分泌を促進する薬剤であり、インクレチン関連薬ではありません。また、膵臓ランゲルハンス島α細胞からのグルカゴン分泌を**抑制**します。 ```
Good: 0
Bad: 0