第110回薬剤師国家試験

◆ 問187

薬剤性過敏症症候群に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 重症型の呼吸器障害である。
  • 原因医薬品として、抗てんかん薬や高尿酸血症治療薬がある。
  • 原因医薬品の服用直後に発症することが多い。
  • 初期症状として、発熱や紅斑がみられる。
  • 発症時には原因薬を増量し、経過を観察する。

◆ 問187

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、4


※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。

Loading...
投稿しました!

◆ユーザー投稿の解説

ゲスト さんが投稿
```
薬剤性過敏症症候群(Drug-induced hypersensitivity syndrome: DIHS/Drug Reaction with Eosinophilia and Systemic Symptoms: DRESS)に関する各選択肢の解説:

1.  **誤り:** 薬剤性過敏症症候群は、重症型の多臓器障害を伴うことが特徴であるが、呼吸器障害のみに限定されるわけではない。肝障害、腎障害、心障害、血液障害など、様々な臓器に影響を及ぼす可能性がある。間質性肺炎を合併することはあるが、選択肢にある「重症型の呼吸器障害」という表現は限定的すぎるため不適切である。

2.  **正しい:** 薬剤性過敏症症候群の主要な原因薬剤として、抗てんかん薬(フェニトイン、カルバマゼピン、ラモトリジンなど)や、アロプリノールなどの高尿酸血症治療薬が知られている。その他、抗菌薬(スルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤など)も原因となりうる。

3.  **誤り:** 薬剤性過敏症症候群は、原因薬剤の服用開始から数週間~数ヶ月後に発症することが多い。服用直後に発症することは稀である。これは、HHV-6などのウイルスの再活性化が関与していると考えられているためである。

4.  **正しい:** 薬剤性過敏症症候群の初期症状として、発熱、紅斑(顔面から始まり全身に拡大することが多い)、リンパ節腫脹などがみられる。これらの症状に加えて、肝機能障害などの臓器障害や血液異常(白血球増多、異型リンパ球出現、好酸球増多など)が認められることが多い。

5.  **誤り:** 薬剤性過敏症症候群が疑われる場合、原因薬の中止が最も重要である。発症時に原因薬を増量することは絶対に避けるべきである。適切な治療を行わない場合、重篤な転帰をたどる可能性がある。治療には、ステロイド薬の全身投与などが用いられる。
```
Good: 11 Bad: 0