第110回薬剤師国家試験
◆問204-207
体育の新任教諭が初めてプール水の遊離残留塩素とpHを測定することになった。学校薬剤師は測定にあたっての留意点について新任教諭から問合せを受けた。◆ 問204
◆ 問205
学校薬剤師の回答として適切なのはどれか。2つ選べ。-
測定時期は、遊離残留塩素とpHの両方ともプール使用後です。
-
遊離残留塩素とpHの両方とも少なくともプール内の対角線上のほぼ等間隔の3ヶ所から採水して測定してください。
-
遊離残留塩素濃度は、塩素剤の消毒効果を表す指標です。
-
入泳者が持ち込んだ汚れや毛髪が原因で遊離残留塩素濃度が高くなります。
-
pHの値によらず塩素剤の消毒効果は変わりません。
◆ 問206
◆ 問207
◆ 問204
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:2、4
※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。
投稿しました!
◆ユーザー投稿の解説
あ さんが投稿
``` **解説** pH計に関する問題です。各選択肢について解説します。 1. **誤り:** 参照電極には、一般的に銀-塩化銀電極やカロメル電極が用いられます。ガラス電極は指示電極として用いられます。 2. **正しい:** 指示電極(ガラス電極)の電位は、溶液中の水素イオン濃度(pH)に依存し、ネルンストの式に従って変化します。ネルンストの式は、電極電位とイオン濃度との関係を表す式です。 3. **誤り:** pH測定は温度の影響を受けます。pH計は通常、温度補償機能を備えており、測定温度を考慮してpHを算出します。温度が異なると、水のイオン積や電極の応答などが変化し、pH値に影響を与えます。 4. **正しい:** pH計は、標準液を用いて校正を行い、校正されたpH計の電位を基準として、未知試料(この場合はプール水)のpHを測定します。校正によって、pH計の個体差や経時変化による誤差を補正し、正確な測定を可能にします。 5. **誤り:** 参照電極の内部液には、飽和塩化カリウム水溶液が一般的に用いられます。塩化アンモニウム水溶液は、他の種類の電極に用いられることがあります。飽和塩化カリウム水溶液を使用することで、液間電位を安定させ、正確な測定を可能にします。 ```
Good: 0
Bad: 0
◆ 問205
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:2、3
※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。
投稿しました!
◆ユーザー投稿の解説
あ さんが投稿
``` ## 解説 **問題のポイント:** プール水の水質管理に関する問題であり、遊離残留塩素とpHの測定に関する知識、およびそれらが意味する内容を理解しているかが問われています。 **選択肢ごとの解説:** 1. **誤り。** 遊離残留塩素とpHの測定時期は、プール使用前と使用後の両方が必要です。使用前は水質基準を満たしているかを確認し、使用後は利用者の影響を評価するために測定します。 2. **正しい。** プール水の遊離残留塩素とpHは、場所によって異なる可能性があるため、複数地点で測定する必要があります。対角線上のほぼ等間隔の3ヶ所から採水し測定することで、プール全体の水質をより正確に把握できます。学校環境衛生基準にも定められています。 3. **正しい。** 遊離残留塩素濃度は、水中の微生物を消毒する効果の指標となります。適切な濃度を維持することで、感染症のリスクを低減できます。 4. **誤り。** 入泳者が持ち込んだ汚れや毛髪は、遊離残留塩素と反応して消費されるため、遊離残留塩素濃度は低下します。汚れが多いほど、塩素剤の消費量が増え、消毒効果が低下する可能性があります。 5. **誤り。** pHは塩素剤の消毒効果に大きく影響します。一般的に、pHが低いほど塩素の消毒効果は高くなります。適切なpH範囲(通常は5.8~8.6)に維持することで、塩素の消毒効果を最大限に発揮させることができます。 ```
Good: 0
Bad: 0
◆ 問206
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:3
※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。
投稿しました!
◆ユーザー投稿の解説
あ さんが投稿
``` **解説** この問題は、プール水の水質管理における消毒剤と凝集剤の誤混合による有毒ガス発生に関する知識を問うものです。 **各選択肢の検討** 1. **次亜塩素酸カルシウム、硫酸アルミニウム、塩素** * 次亜塩素酸カルシウムは消毒剤として使用されます。硫酸アルミニウムは凝集剤として使用されます。次亜塩素酸カルシウムと硫酸アルミニウムの混合では塩素ガスは発生しません。 2. **次亜塩素酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、一酸化炭素** * 次亜塩素酸ナトリウムは消毒剤として使用されます。ポリアクリル酸ナトリウムは高分子凝集剤として使用されます。次亜塩素酸ナトリウムとポリアクリル酸ナトリウムの混合では一酸化炭素は発生しません。 3. **次亜塩素酸ナトリウム、塩化アルミニウム、塩素** * 次亜塩素酸ナトリウムは消毒剤として使用されます。塩化アルミニウムは凝集剤として使用されます。次亜塩素酸ナトリウムと塩化アルミニウムのような酸性物質を混合すると、有毒な塩素ガスが発生する可能性があります。 4. **クロラミン、硫酸アルミニウム、アンモニア** * クロラミンは消毒剤として使用されます。硫酸アルミニウムは凝集剤として使用されます。クロラミンと硫酸アルミニウムの混合ではアンモニアは発生しません。 5. **二酸化塩素、ポリアクリル酸ナトリウム、二酸化炭素** * 二酸化塩素は消毒剤として使用されます。ポリアクリル酸ナトリウムは高分子凝集剤として使用されます。二酸化塩素とポリアクリル酸ナトリウムの混合では二酸化炭素は発生しません。 **正答と根拠** 正解は**3**です。次亜塩素酸ナトリウムと塩化アルミニウムの混合は、塩素ガスを発生させる可能性があります。次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性であり、塩化アルミニウムは酸性を示すため、混合すると中和反応が起こり、次亜塩素酸が分解されて塩素ガスが発生します。 ```
Good: 0
Bad: 0
◆ 問207
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:3、4
※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。
投稿しました!
◆ユーザー投稿の解説
あ さんが投稿
``` 解説: この問題は、屋内プールにおけるガスC(トリクロラミンなど)の測定に関する検知管の取り扱いと測定方法について問うものです。 選択肢ごとの解説: 1. **誤り。** 冷蔵庫で保存した検知管は、取り出してすぐに使用すると、検知管内の温度が低いため、正しい測定値が得られない可能性があります。使用前に室温に戻す必要があります。 2. **誤り。** 一度両端を折り取って使用した検知管は、再利用できません。未使用部分があったとしても、検知剤が劣化している可能性や、空気中の水分や他の物質の影響を受けている可能性があるため、正確な測定が期待できません。 3. **正しい。** 検知管の変色層の先端が斜めになっている場合、変色層の長さの中間点を読み取ることで、測定誤差を最小限に抑えることができます。 4. **正しい。** 真空方式ガス採取器は、漏れがあると正確な量の試料空気を吸引できず、測定値に誤差が生じます。使用前に漏れがないことを確認することは、正確な測定のために非常に重要です。 5. **解説:** 真空方式ガス採取器は、検知管を装着して使用します。採取器の真空を利用して、空気を検知管に通し、検知剤との反応によりガス濃度を測定します。選択肢の記述は正しい操作です。 ```
Good: 0
Bad: 0