第110回薬剤師国家試験

◆問284-285

82歳男性。夜中に咳込みが激しくなり、病院を受診したところ、気管支ぜん息と診断され、処方1の薬剤が処方された。薬剤師は吸入練習機を用いて吸入指導を行い、薬剤を交付した。しかし、数日後、家族が薬局に来局し、「処方1の薬剤を吸入するとむせるようになり、吸入が困難になった」と話した。薬剤師が処方医にこの情報を提供したところ、再診察を行い処方1を処方2に変更した。

(処方1)
アニュイティ100μgエリプタ30吸入用(注1) 1本
・1回2吸入 1日1回 朝 吸入
(注1):フルチカゾンフランカルボン酸エステルを含有するドライパウダー吸入器(DPI)。1吸入でフルチカゾンフランカルボン酸エステルとし100μgを吸入できる。

(処方2)
オルベスコ100μgインヘラー56吸入用(注2) 1本
・1回1吸入 1日1回 朝 吸入
(注2):シクレソニドを含有する加圧式定量噴霧器(pMDI)。1吸入でシクレソニドとして100μgを吸入できる。

◆ 問284

処方1と処方2の薬剤に関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 処方1と処方2の薬剤は、いずれも無菌試験法に適合する。
  • 処方1と処方2の薬剤は、いずれも吸入剤の空気力学的粒度測定法に適合する。
  • 処方1の薬剤に用いられている容器は、薬剤を含むエアゾール缶、定量バルブとアクチュエーター等から構成される。
  • 処方2の薬剤は、吸入量が一定となるように調製された固体粒子のエアゾールとして吸入する。
  • 処方2の薬剤には、耐圧性の密封容器が用いられる。

◆ 問285


◆ 問284

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、5


※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。

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◆ユーザー投稿の解説

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**選択肢1:** 処方1と処方2の薬剤は、いずれも無菌試験法に適合する。
**解説:** 気管支喘息の吸入薬は、通常、無菌性が要求されます。したがって、処方1(アニュイティ)と処方2(オルベスコ)の薬剤はいずれも無菌試験法に適合する必要があります。しかし、剤形によって無菌性の要求度が異なる場合や、製造工程で滅菌処理がなされているか等の情報がないため、一概に「適合する」とは断言できません。よって、この選択肢は**不適切**です。

**選択肢2:** 処方1と処方2の薬剤は、いずれも吸入剤の空気力学的粒度測定法に適合する。
**解説:** 吸入薬は、肺の適切な部位に薬剤が到達するために、粒子径が非常に重要です。空気力学的粒度測定法は、吸入薬の有効性を評価するために必須の試験法であり、処方1(アニュイティ)と処方2(オルベスコ)はいずれもこの試験法に適合する必要があります。よって、この選択肢は**適切**です。

**選択肢3:** 処方1の薬剤に用いられている容器は、薬剤を含むエアゾール缶、定量バルブとアクチュエーター等から構成される。
**解説:** 処方1のアニュイティはDPI(ドライパウダー吸入器)製剤であり、薬剤は粉末状で、エアゾール缶は使用されていません。エアゾール缶、定量バルブ、アクチュエーターなどは、pMDI(加圧式定量噴霧器)製剤で用いられます。よって、この選択肢は**不適切**です。

**選択肢4:** 処方2の薬剤は、吸入量が一定となるように調製された固体粒子のエアゾールとして吸入する。
**解説:** 処方2のオルベスコはpMDI製剤であり、薬剤は液体または懸濁液としてエアゾール化され、定量バルブによって一定量が噴霧されます。しかし、オルベスコは固体粒子のエアゾールとして吸入するわけではありません。よって、この選択肢は**不適切**です。

**選択肢5:** 処方2の薬剤には、耐圧性の密封容器が用いられる。
**解説:** 処方2のオルベスコはpMDI製剤であり、加圧された状態で薬剤が充填されているため、耐圧性の密封容器が用いられます。よって、この選択肢は**適切**です。
```
Good: 0 Bad: 0

◆ 問285

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、5


※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。

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