第110回薬剤師国家試験

◆問290-291

65歳男性。2型糖尿病の既往があり処方1の薬剤を服用している。約15年前にC型肝炎ウイルス(HCV)感染症と診断され、インターフェロン治療を受けたがウイルスは陰性化しなかった。その後、C型慢性肝炎に対して処方2の薬剤を内服し経過観察中であったが、AST及びALTの軽度上昇が認められたため、直接作用型抗ウイルス薬(処方3)が追加された。

(処方1)
カナグリフロジン錠100mg
・1回1錠(1日1錠)
テネリグリプチン錠20mg
・1回1錠(1日1錠)
・1日1回 朝食後 28日分

(処方2)
ウルソデオキシコール酸錠100mg
・1回2錠(1日6錠)
・1日3回 朝昼夕食後 28日分

(処方3)
レジパスビル・ソホスブビル配合錠1回1錠
・1回1錠(1日1錠)
・1日1回 夕食後 28日分

◆ 問290


◆ 問291

 処方3追加時とその2ヶ月後受診時の検査値は下表のとおりであった。
(身体所見並びに検査結果)
110回問290-291画像1

 検査結果を見た医師から、院内における採用薬の確認と治療薬の変更について、薬剤部に問合せがあった。
 検査値から判断し、処方3の薬剤を変更することにした。変更後の治療薬として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
  • ラミブジン
  • グレカプレビル・ピブレンタスビル配合錠
  • エンテカビル
  • テノホビルアラフェナミド
  • ソホスブビル・ベルパタスビル配合錠+リバビリン

◆ 問290

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2


※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。

Loading...
投稿しました!

◆ 問291

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2


※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。

Loading...
投稿しました!

◆ユーザー投稿の解説

ゲスト さんが投稿
```
処方3のレジパスビル・ソホスブビル配合錠はC型肝炎治療薬であり、問題文より、処方3追加時とその2ヶ月後受診時の検査値においてALT、ASTの上昇が認められています。
これは、薬剤性肝障害が疑われるため、処方3の薬剤を変更する必要があります。
C型肝炎の治療薬は、直接作用型抗ウイルス薬(Direct Acting Antivirals:DAAs)が中心であり、選択肢の中からDAAsを選択します。

1.  ラミブジン
    *   B型肝炎ウイルスの逆転写酵素阻害薬であり、C型肝炎には効果がないため誤りです。

2.  グレカプレビル・ピブレンタスビル配合錠
    *   C型肝炎ウイルスのNS3/4Aプロテアーゼ阻害薬であるグレカプレビルと、NS5A阻害薬であるピブレンタスビルの配合剤であり、DAAsに該当します。
    *   遺伝子型に関わらず使用できるため、適切な薬剤です。

3.  エンテカビル
    *   B型肝炎ウイルスのDNAポリメラーゼ阻害薬であり、C型肝炎には効果がないため誤りです。

4.  テノホビルアラフェナミド
    *   B型肝炎ウイルスの逆転写酵素阻害薬であり、C型肝炎には効果がないため誤りです。

5.  ソホスブビル・ベルパタスビル配合錠+リバビリン
    *   ソホスブビル・ベルパタスビル配合錠はDAAsですが、リバビリンの併用は、特定の遺伝子型(ジェノタイプ3型)のC型慢性肝炎に対して考慮されることがあります。
    *   しかし、副作用のリスクなどを考慮すると、汎用性の高いグレカプレビル・ピブレンタスビル配合錠の方がより適切です。
```
Good: 0 Bad: 0