第110回薬剤師国家試験
◆問312-313
68歳男性。身長172cm、体重63kg。高血圧症及び慢性心不全のため処方1の薬剤を服用していた。今回の受診で血圧が164/90mmHgを示し、処方2へ変更となり、処方箋を持って薬局を訪れた。薬局にて患者に服薬指導を行い薬を渡し、調剤録と薬剤服用歴の記載を行った。薬剤服用歴のP(計画)欄に、「30日処方のため、服用15日後に電話にてフォローアップを行う。(本人の了承済)」と記載した。(処方1)
バルサルタン錠40mg
・1回1錠(1日1錠)
ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg
・1回1錠(1日1錠)
・1日1回 朝食後 30日分
(処方2)
バルサルタン錠80mg
・1回1錠(1日1錠)
ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg
・1回1錠(1日1錠)
・1日1回 朝食後 30日分
◆ 問312
このフォローアップを行う際、血圧の値以外に優先して確認すべき症状や状態はどれか。2つ選べ。-
動悸やふらつきの出現
-
歯ぐきからの出血の出現
-
まぶしさの出現
-
口内炎の出現
-
体重の急な増加
◆ 問313
◆ 問312
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:1、5
※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。
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◆ユーザー投稿の解説
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``` ## 解説 本症例は、高血圧症及び慢性心不全の患者に対する処方変更後のフォローアップに関する問題です。処方1から処方2への変更点は、バルサルタンの用量が40mgから80mgへ増量されたことです。フォローアップ時に優先して確認すべき症状や状態を考慮するにあたり、薬剤の副作用と、心不全の症状悪化の可能性を考慮する必要があります。 ### 選択肢1: 動悸やふらつきの出現 * **解説:** ビソプロロールはβ遮断薬であり、副作用として徐脈や低血圧を引き起こす可能性があります。特にバルサルタンが増量されたことで、降圧作用が強まり、ふらつきが生じるリスクが高まります。また、β遮断薬は心不全の患者において、心機能抑制作用により動悸を引き起こす可能性もあります。 * **正誤:** 正 ### 選択肢2: 歯ぐきからの出血の出現 * **解説:** 歯ぐきからの出血は、一般的に抗血栓薬(ワーファリンなど)の副作用や、歯周病などが原因として考えられます。本症例の処方薬には、直接的に歯ぐきからの出血を引き起こす可能性の高い薬剤は含まれていません。 * **正誤:** 誤 ### 選択肢3: まぶしさの出現 * **解説:** まぶしさ(羞明)は、特定の薬剤(例えば、散瞳薬)の副作用や、眼科疾患に関連する症状として現れることがあります。本症例の処方薬との関連性は低いと考えられます。 * **正誤:** 誤 ### 選択肢4: 口内炎の出現 * **解説:** 口内炎は、免疫抑制剤や抗がん剤などの特定の薬剤の副作用として現れることがありますが、本症例の処方薬との関連性は低いと考えられます。 * **正誤:** 誤 ### 選択肢5: 体重の急な増加 * **解説:** 慢性心不全の患者において、体重の急な増加は体液貯留を示唆する重要な兆候です。心不全が悪化すると、利尿作用が不十分となり、浮腫や体重増加を招くことがあります。バルサルタン増量により血圧が下がり心臓への負担が軽減されることが期待されますが、心不全の症状が改善されず、体液貯留が生じる可能性も考慮する必要があります。 * **正誤:** 正 ```
Good: 0
Bad: 0
◆ 問313
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:3、5
※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。
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