第110回薬剤師国家試験
◆ 問337
67歳女性。身長163cm、体重62kg。乳がんの術後化学療法としてペルツズマブ、トラスツズマブ、ドセタキセルによる化学療法を施行している。外来日の検査値の結果を踏まえ、医師はペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)の投与を行った。また患者は即時入院となった。この患者に使用する抗菌薬として適切なのはどれか。2つ選べ。(検査値)体温38.1℃、好中球数450/μL、eGFR72.5mL/min/1.73m2
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セフェピム
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エリスロマイシン
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メロペネム
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ミノサイクリン
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ダプトマイシン
◆ 問337
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:1、3
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◆ユーザー投稿の解説
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``` **解説** 本症例は、乳がん術後化学療法(ペルツズマブ、トラスツズマブ、ドセタキセル)により好中球減少症をきたし、発熱しているため、発熱性好中球減少症(Febrile Neutropenia: FN)と診断されます。FNにおける抗菌薬選択のポイントは、グラム陰性桿菌(特に緑膿菌)に対するカバーが必須であることです。 **選択肢1:セフェピム** * **解説:** セフェピムは第4世代セフェム系抗菌薬であり、グラム陽性菌およびグラム陰性菌に対し広い抗菌スペクトルを有します。特に、緑膿菌を含むグラム陰性桿菌に対して有効であるため、FNにおける初期治療薬として適切です。 * **正誤:** 正 **選択肢2:エリスロマイシン** * **解説:** エリスロマイシンはマクロライド系抗菌薬であり、主にグラム陽性菌や一部の非定型細菌に有効です。グラム陰性桿菌に対する抗菌活性は弱いため、FNにおける初期治療薬としては不適切です。 * **正誤:** 誤 **選択肢3:メロペネム** * **解説:** メロペネムはカルバペネム系抗菌薬であり、グラム陽性菌、グラム陰性菌、嫌気性菌に対し非常に広い抗菌スペクトルを有します。緑膿菌を含むグラム陰性桿菌にも有効であり、FNにおける初期治療薬として適切です。 * **正誤:** 正 **選択肢4:ミノサイクリン** * **解説:** ミノサイクリンはテトラサイクリン系抗菌薬であり、グラム陽性菌や一部のグラム陰性菌に有効ですが、緑膿菌に対する抗菌活性は高くありません。FNにおける初期治療薬としては不適切です。 * **正誤:** 誤 **選択肢5:ダプトマイシン** * **解説:** ダプトマイシンはグラム陽性菌に対してのみ有効な抗菌薬であり、グラム陰性菌には効果がありません。FNにおけるグラム陰性桿菌に対するカバーが必要な状況では、不適切です。 * **正誤:** 誤 ```
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