第110回薬剤師国家試験

◆ 問5

 溶媒中で解離しない薬物Xを50mmol含む水溶液100mLに酢酸エチルを加えて振とう、静置したところ、二液相に分相し、酢酸エチル相中のXは45mmolであった。Xの分配係数(酢酸エチル相中の濃度/水相中の濃度)を18とすると、酢酸エチル相の体積はどれか。1つ選べ。
 ただし、分配に用いる溶媒は互いの溶媒で飽和されており、水相の体積は100mLとする。
  • 50mL
  • 100mL
  • 150mL
  • 200mL
  • 250mL

◆ 問5

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1


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◆ユーザー投稿の解説

あ さんが投稿
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**解説**

この問題は、分配係数の定義と、それを用いた計算能力を問うものです。薬物Xが水相と酢酸エチル相の間でどのように分配されるかを理解し、それぞれの相における薬物Xの量と体積の関係から酢酸エチル相の体積を算出する必要があります。

**考え方**

1.  **薬物Xの物質量**: 全体の物質量、水相中の物質量、酢酸エチル相中の物質量が与えられています。
2.  **分配係数の定義**: 分配係数 K = (酢酸エチル相中の濃度) / (水相中の濃度) です。
3.  **濃度の定義**: 濃度 = 物質量 / 体積 です。

**解答の導出**

*   酢酸エチル相中の薬物Xの物質量 = 45 mmol
*   水相中の薬物Xの物質量 = 50 mmol - 45 mmol = 5 mmol
*   水相の体積 = 100 mL
*   酢酸エチル相の体積を V (mL) とします。

分配係数の式に代入すると:

18 = (45 mmol / V mL) / (5 mmol / 100 mL)

これを V について解きます。

18 = (45 / V) / (5 / 100)

18 = (45 / V) * (100 / 5)

18 = (45 / V) * 20

18V = 45 * 20

18V = 900

V = 900 / 18

V = 50 mL

したがって、酢酸エチル相の体積は50mLです。

**選択肢の考察**

*   **1. 50mL (正解)**:上記計算より、50 mLが正しい体積です。
*   **2. 100mL (不正解)**:酢酸エチル相の体積を100 mLと仮定すると、分配係数の値が18と一致しません。
*   **3. 150mL (不正解)**:酢酸エチル相の体積を150 mLと仮定すると、分配係数の値が18と一致しません。
*   **4. 200mL (不正解)**:酢酸エチル相の体積を200 mLと仮定すると、分配係数の値が18と一致しません。
*   **5. 250mL (不正解)**:酢酸エチル相の体積を250 mLと仮定すると、分配係数の値が18と一致しません。
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