第110回薬剤師国家試験

◆ 問56

心筋細胞の壊死を直接起こすことにより、心不全を誘発するのはどれか。1つ選べ。
  • アミオダロン
  • ドキソルビシン
  • エナラプリル
  • ビソプロロール
  • ピオグリタゾン

◆ 問56

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2


※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。

Loading...
投稿しました!

◆ユーザー投稿の解説

ちょんまげ さんが投稿
```
**解説**

心筋細胞の壊死を直接起こすことにより心不全を誘発する薬剤は、ドキソルビシンです。

*   **選択肢1:アミオダロン**

    アミオダロンは、主に抗不整脈薬として使用されます。副作用として、甲状腺機能異常、肺毒性、肝機能障害などが知られていますが、心筋細胞の直接的な壊死を引き起こす作用は主ではありません。

*   **選択肢2:ドキソルビシン(正解)**

    ドキソルビシンは、抗がん剤の一種(アントラサイクリン系)です。その副作用として、心毒性が知られており、心筋細胞に直接障害を与え、不可逆的な心不全を引き起こす可能性があります。これは、ドキソルビシンがDNAに結合し、トポイソメラーゼIIを阻害することで細胞毒性を示すメカニズムに関連しています。また、フリーラジカルの生成も心筋障害に関与します。

*   **選択肢3:エナラプリル**

    エナラプリルは、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬であり、主に高血圧や心不全の治療に使用されます。血管を拡張し、血圧を下げる効果がありますが、心筋細胞の直接的な壊死を引き起こす作用はありません。

*   **選択肢4:ビソプロロール**

    ビソプロロールは、β遮断薬であり、主に高血圧や狭心症、心不全の治療に使用されます。心臓の負担を軽減する効果がありますが、心筋細胞の直接的な壊死を引き起こす作用はありません。心不全治療においては、慎重な用量調節が必要です。

*   **選択肢5:ピオグリタゾン**

    ピオグリタゾンは、チアゾリジン誘導体であり、インスリン抵抗性を改善する糖尿病治療薬です。副作用として、浮腫や体重増加、心不全の悪化などが報告されていますが、心筋細胞の直接的な壊死を引き起こす作用はありません。
```
Good: 0 Bad: 0