第110回薬剤師国家試験

◆ 問59

急性心筋梗塞の初期治療に用いられるのはどれか。1つ選べ。
  • アスピリン
  • イソプレナリン塩酸塩
  • ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩
  • プレドニゾロン
  • プロプラノロール塩酸塩

◆ 問59

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1


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◆ユーザー投稿の解説

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**解説**

急性心筋梗塞の初期治療において重要な薬剤とその作用機序、および他の選択肢の薬剤について解説します。

1.  **アスピリン**
    *   **正誤:** 正しい
    *   **解説:** アスピリンはシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害し、トロンボキサンA2の生成を抑制することで、血小板凝集を抑制します。急性心筋梗塞の初期治療において、血栓形成の抑制を目的に使用されます。

2.  **イソプレナリン塩酸塩**
    *   **正誤:** 誤り
    *   **解説:** イソプレナリンはβ受容体刺激薬であり、心拍数増加作用があります。心筋梗塞においては、酸素需要を増やし、不整脈を誘発する可能性があるため、初期治療には適していません。徐脈性不整脈など、特定の状況下でのみ使用が考慮されます。

3.  **ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩**
    *   **正誤:** 誤り
    *   **解説:** ダビガトランは直接トロンビン阻害薬であり、抗凝固作用を有します。心房細動などの血栓塞栓症のリスクがある患者に用いられますが、急性心筋梗塞の初期治療における第一選択薬ではありません。

4.  **プレドニゾロン**
    *   **正誤:** 誤り
    *   **解説:** プレドニゾロンは副腎皮質ステロイドであり、抗炎症作用や免疫抑制作用があります。急性心筋梗塞の初期治療には使用されません。炎症性疾患や自己免疫疾患などに用いられます。

5.  **プロプラノロール塩酸塩**
    *   **正誤:** 誤り
    *   **解説:** プロプラノロールはβ遮断薬であり、心拍数や血圧を低下させる作用があります。慢性期の心筋梗塞後の管理には有用ですが、急性期には心機能を抑制する可能性があるため、慎重な投与が必要です。血行動態が安定している場合に限って使用が考慮されます。
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**解説**

急性心筋梗塞の初期治療に関する問題です。各選択肢について解説します。

1.  **アスピリン**:正しい。アスピリンは抗血小板薬であり、血栓形成を抑制する作用があります。急性心筋梗塞の初期治療において、血栓による冠動脈の閉塞を防ぐために投与されます。

2.  **イソプレナリン塩酸塩**:誤り。イソプレナリンはβ受容体刺激薬であり、心拍数増加作用があります。急性心筋梗塞では、一般的に心臓への負担を軽減する必要があるため、イソプレナリンの使用は適切ではありません。徐脈性不整脈などの特定の状況下で使用される場合がありますが、初期治療として第一選択されることはありません。

3.  **ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩**:誤り。ダビガトランは直接トロンビン阻害薬であり、抗凝固薬として使用されます。心房細動に伴う血栓塞栓症の予防や、深部静脈血栓症・肺血栓塞栓症の治療・予防などに用いられます。急性心筋梗塞の初期治療における第一選択薬ではありません。

4.  **プレドニゾロン**:誤り。プレドニゾロンは副腎皮質ステロイドであり、抗炎症作用や免疫抑制作用があります。急性心筋梗塞の初期治療には用いられません。

5.  **プロプラノロール塩酸塩**:誤り。プロプラノロールはβ遮断薬であり、心拍数や血圧を下げる作用があります。慢性期には再梗塞予防に使用されることがありますが、急性期には、心不全やショックを悪化させる可能性があるため、慎重な投与が必要です。初期治療として第一選択されることはありません。
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**解説**

急性心筋梗塞は、冠動脈の閉塞により心筋への血流が途絶え、心筋が壊死する疾患です。初期治療の目的は、冠動脈の再灌流、血栓形成の抑制、心筋保護、疼痛緩和などです。

**選択肢の検討**

*   **1. アスピリン:**
    *   **正誤:** 正
    *   **解説:** アスピリンは抗血小板薬であり、血栓形成を抑制し、冠動脈の再疎通を促進するため、急性心筋梗塞の初期治療に用いられます。

*   **2. イソプレナリン塩酸塩:**
    *   **正誤:** 誤
    *   **解説:** イソプレナリンはβ受容体刺激薬であり、心拍数増加作用があります。急性心筋梗塞では、心筋酸素消費量を増加させる可能性があるため、初期治療には適しません。

*   **3. ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩:**
    *   **正誤:** 誤
    *   **解説:** ダビガトランは直接トロンビン阻害薬であり、抗凝固薬として用いられます。急性心筋梗塞の治療にも用いられますが、初期治療というよりは、その後の血栓予防に用いられることが多いです。また、アスピリンの方がより迅速な効果が期待できるため、初期治療として優先されるのはアスピリンです。

*   **4. プレドニゾロン:**
    *   **正誤:** 誤
    *   **解説:** プレドニゾロンは副腎皮質ステロイドであり、炎症抑制作用や免疫抑制作用があります。急性心筋梗塞の初期治療には用いられません。

*   **5. プロプラノロール塩酸塩:**
    *   **正誤:** 誤
    *   **解説:** プロプラノロールはβ遮断薬であり、心拍数や血圧を低下させる作用があります。慢性期には心保護作用が期待できますが、急性期には心機能を抑制する可能性があるため、慎重な投与が必要です。初期治療としては必ずしも推奨されません。
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