第97回薬剤師国家試験

◆ 問159

消化管に作用する薬物に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • カルメロース(カルボキシメチルセルロース)は、腸管内で水分を吸収して膨張し、腸管運動を促進する。
  • ロペラミドは、腸管のオピオイドµ受容体を刺激し、腸管運動を抑制する。
  • メペンゾラートは、アセチルコリンM3受容体を遮断し、腸管運動を抑制する。
  • 次硝酸ビスマスは、腸粘膜表面のタンパク質に結合することで被膜を形成し、腸粘膜を保護する。
  • トリメブチンは、腸管のドパミンD2受容体を遮断し、低下した腸管運動を促進する。

◆ 問159

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


カルメロース(カルボキシメチルセルロース)は、膨張性下剤であり、腸管内で水分を吸収して膨張し、腸管運動を促進する。


ロペラミドは、腸管のオピオイドµ受容体を刺激し、アセチルコリンの遊離を抑制することで腸管運動を抑制する。


メペンゾラートは、腸管平滑筋のアセチルコリンM3受容体を遮断し、腸管運動を抑制する。


次硝酸ビスマスは、腸粘膜表面のタンパク質に結合することで、不溶性の被膜を形成し、腸粘膜保護と消炎作用、防腐作用を示す。


トリメブチンは、コリン作動性神経シナプス前膜のオピオイドμ受容体に作用し、アセチルコリンの遊離を調節することで、腸管運動低下時には腸管運動を亢進し、腸管運動亢進時には腸管運動を抑制する作用を有する。