第97回薬剤師国家試験

◆ 問181

多発性骨髄腫に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • 頭蓋骨X線写真で、骨抜き打ち像を認める。
  • 血液所見として赤血球の連銭形成がある。
  • 巨核球が腫瘍化した疾患である。
  • ベンス・ジョーンズタンパクは、尿中に排泄される。
  • サリドマイドが有効である。

◆ 問181

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3


多発性骨髄腫では、骨髄腫細胞より破骨細胞活性化因子により骨が融解するため、頭蓋骨X線写真で、「骨抜き打ち像」とよばれる特異的な所見を認める。


多発性骨髄腫では、免疫ブロブリンが異常増殖し、その免疫グロブリンが赤血球同士の反発を弱めるため、血液所見として赤血球の連銭形成を認めることがある。


多発性骨髄腫は、形質細胞が腫瘍化した疾患である。


多発性骨髄腫で認められるベンス・ジョーンズタンパクは、L鎖のみによって構成される免疫ブロブリンであり、分子量が小さいため、糸球体でろ過されたのち尿中に排泄される。


サリドマイドは、再発又は難治性多発性骨髄腫の治療に用いられる。