第97回薬剤師国家試験

◆問298-299

72歳女性。胃潰瘍で通院中の消化器内科より、血圧150/68 mmHgのため循環器内科の受診を勧められた。自覚症状は特にない。

◆ 問298


◆ 問299

この患者は、循環器内科の受診後、以下の処方により治療中である。
97回問298-299画像2
服薬指導中に錠剤が喉につかえやすいとの訴えがあった。上記の処方で、錠剤の粉砕が可能なものはどれか。2つ選べ。
  • ニフェジピン徐放錠20 mg
  • トリクロルメチアジド錠1 mg
  • オメプラゾール腸溶錠20 mg
  • アルジオキサ錠100 mg

◆ 問298

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、5


 本態性高血圧とは、原因が特定できない高血圧のことであり、高血圧全体の約90%を占める。


 仮面高血圧とは、医療機関での血圧測定値は正常であるが、自宅での測定値が高値を示すことであり、高血圧と診断されにくい。


 収縮期血圧140 mmHg以上又は拡張期血圧90 mmHg以上で高血圧と診断される。高血圧状態を放置すると、心血管疾患、脳血管疾患の発症率が高くなる。


 眼底検査は、血管の性状を唯一直接観察できる方法であり、高血圧による動脈硬化の進行具合を確認することができる。


 高血圧は腎障害を進行させることがあるため、腎障害などの合併症を持つ患者は、合併症のない患者の目標血圧よりも、さらに低い目標血圧(収縮期血圧130 mmHg未満/拡張期血圧80 mmHg未満)を設定する。

◆ 問299

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、4


徐放性製剤、フィルムコーティング剤、腸溶性製剤、舌下錠は、原則、粉砕することはない。よって、選択肢の薬物のうち、粉砕可能なものは、トリクロルメチアジド錠、アルジオキサ錠である。