第97回薬剤師国家試験

◆ 問58

インフルエンザの薬物治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
  • ザナミビル水和物は、B型の患者に有効である。
  • アスピリンは、小児の解熱薬として推奨される。
  • アマンタジン塩酸塩は、B型の患者に有効である。
  • ニューキノロン系抗菌薬が第一選択薬である。
  • オセルタミビルリン酸塩は、症状発現直後の使用では有効性がない。

◆ 問58

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1


ザナミビル水和物は、ノイラミニダーゼ阻害薬であり、A型及びB型インフルエンザの治療及び予防に用いられる。


アスピリンをウイルス感染により発熱した小児(15歳未満)に使用した場合、ライ症候群を引き起こすとの報告例がある。そのため、アスピリンは15歳未満のインフルエンザ患者には原則投与しない。なお、インフルエンザにおける小児の解熱薬としては、アセトアミノフェンが推奨される。


アマンタジン塩酸塩のB型インフルエンザへの有効性は認められていない。なお、アマンタジンは、A型インフルエンザに有効である。


インフルエンザはウイルス感染症であるため、ニューキノロン系抗菌薬は無効である。


オセルタミビルリン酸塩は、症状発現後速やかに投与を開始することで有効性を示す(症状発現から48時間経過後に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータが得られていない)。