第98回薬剤師国家試験

◆ 問111

皮膚に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。
  • 表皮の細胞は、ケラチンを合成している。
  • マイスネル(Meissner)小体は、温覚の受容器である。
  • 体性感覚の刺激は、視床下部で中継され、大脳皮質に投射される。
  • 交感神経刺激により立毛筋が収縮すると、鳥肌が立つ。
  • 皮膚ではビタミンDが合成される。

◆ 問111

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、3


1 正しい
表皮の細胞の大部分はケラチノサイトであり、基底層で形成された細胞が角化という過程を経て、細胞表面に押し上げられたものである。押し上げられるにつれて、ケラチンを合成し、皮膚を保護する働きをもつ。

2 誤っている
マイスネル小体は、真皮に存在する触覚の受容器である。温覚の受容器としては、自由神経終末が存在する。温度刺激を受容する自由神経終末のうち、温覚に反応するものを温受容器、冷覚に反応するものを冷受容器という。

3 誤っている
触覚、痛覚、温度感覚などの体性感覚の刺激は、間脳にある視床で中継され、大脳皮質に投射される。

4 正しい
交感神経刺激により、真皮に存在する平滑筋である立毛筋が収縮すると、鳥肌が立つ。

5 正しい
皮膚では、紫外線照射により7−デヒドロコレステロールからビタミンD3(コレカルシフェロール)が合成される。