第98回薬剤師国家試験

◆ 問113

コレステロールに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • コレステロール生合成に関与する肝臓の3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルCoA(HMG-CoA)還元酵素遺伝子は、コレステロールによって発現が抑制される。
  • 細胞内のコレステロールの量が増加すると、細胞表面にある低密度リポタンパク質(LDL)受容体の数が増加する。
  • 肝臓でコレステロールから生成した胆汁酸は、その大部分が糞便中へ排泄される。
  • 細胞膜のコレステロールは、その大部分が脂肪酸とのエステル型として存在する。
  • 精巣では、コレステロールからアンドロゲンが生合成される。

◆ 問113

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、5


コレステロールが増加すると、HMG-CoA還元酵素の遺伝子発現は抑制される。


細胞表面にある低密度リポタンパク質(LDL)受容体は、コレステロールの細胞内への取込みに関与している。細胞内のコレステロールの量が低下すると、LDL受容体量が増加し、細胞内へのコレステロールの取込みが亢進する。


肝臓でコレステロールから生成した胆汁酸は、その大部分が腸肝循環によって再利用され、一部は糞便中に排泄される。


細胞膜のコレステロールは、その大部分が遊離型として存在する。なお、細胞内で貯蔵されているコレステロールやリポタンパク質中のコレステロールは、主にエステル型として存在している。


精巣では、コレステロールを原料として、アンドロゲン(テストステロンなど)が生合成される。