第98回薬剤師国家試験

◆ 問152

薬物依存に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • テトラヒドロカンナビノールは、身体的依存を生じるが、精神的依存は生じない。
  • エタノールは、身体的依存及び精神的依存を生じる。
  • 休薬により退薬症状を生じる状態を、身体的依存と呼ぶ。
  • 依存性薬物は、脳内報酬系におけるドパミン作動性神経を抑制する。

◆ 問152

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、3


テトラヒドロカンナビノールは、大麻の主成分であり、精神的依存は生じるが、身体的依存はほとんど生じない。


エタノールは、身体的依存及び精神的依存に加え、耐性も生じる。


身体的依存とは、身体が薬物の存在下に適応した状態であり、休薬により退薬症状(離脱症状)を発現する状態のことである。


精神的依存の形成・維持には、脳内報酬系といわれる中脳辺縁系ドパミン作動性神経系の活性化が関与している。依存性薬物は、脳内報酬系におけるドパミン作動性神経を活性化する。