第98回薬剤師国家試験

◆ 問156

抗てんかん薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • カルバマゼピンは、電位依存性Naチャネルを遮断し、強直間代発作を抑制する。
  • バルプロ酸は、セロトニン5-HT1A受容体を遮断し、すべての型の全般発作を抑制する。
  • プリミドンはGABAトランスアミナーゼを阻害するので、フェノバルビタールとの併用で相乗効果が期待できる。
  • クロナゼパムは、ベンゾジアゼピン受容体を遮断し、複雑部分発作を抑制する。
  • エトスクシミドは、T型Ca2チャネルを遮断し、欠神発作を抑制する。

◆ 問156

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、5


カルバマゼピンは、電位依存性Naチャネルを遮断し、Na流入を抑制することで、強直間代発作や部分発作を抑制する。


バルプロ酸は、GABAトランスアミナーゼを阻害し、GABAの分解を抑制することで、すべての型の全般発作を抑制する。


プリミドンは、生体内で一部代謝され、フェノバルビタールとなり、GABAA-Clチャネル複合体のバルビツレート結合部に結合することで抗けいれん作用を示す。プリミドンとフェノバルビタールは作用点が同じであるため、併用すると相加効果が期待できるが、相乗効果は期待できない。


クロナゼパムは、GABAA受容体−Clチャネル複合体のベンゾジアゼピン受容体に結合することで、複雑部分発作やミオクロニー発作などを抑制する。


エトスクシミドは、T型Ca2チャネルを遮断し、T電流を減少させることで欠神発作を抑制する。