第98回薬剤師国家試験

◆ 問167

薬物の経皮吸収に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 表皮の最も外側は角質層と呼ばれ、薬物の皮膚透過のバリアーとなる。
  • 汗腺や毛穴などの付属器官は有効面積が小さいので、薬物吸収への寄与は少ない。
  • 経皮投与では薬物の肝初回通過効果を回避できない
  • 皮膚組織には代謝酵素が存在しないため、経皮吸収改善を目的としたプロドラッグ化は有効ではない。
  • 皮膚をフィルムで密封すると角質層が水和し、薬物の皮膚透過性は低くなる。

◆ 問167

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、2


表皮の最も外側は角質層と呼ばれ、薬物が透過しにいため、薬物の皮膚透過のバリアーとなる。


汗腺や毛穴などの付属器官は有効面積が小さいので、薬物吸収への寄与(影響)は少ない。


経皮投与において、薬物は肝臓を介さず循環血中に移行する。そのため、経皮投与では肝初回通過効果を回避することが可能である。


皮膚組織には代謝酵素が存在するため、経皮吸収改善を目的としたプロドラッグ化が有効である。


皮膚をフィルムで密封すると角質層が水和し、薬物の皮膚透過性は高くなる。