第98回薬剤師国家試験

◆問244-245

抗がん剤の調製時には曝露防止対策をとり、使用した器具や汚染物を適切に処理する必要がある。

◆ 問244

抗がん剤調製時の曝露及び汚染防止対策として、適切でないのはどれか。2つ選べ。
  • クリーンベンチ内で調製を行った。
  • バイアルから薬液を吸引する時に、薬液を吸引しやすいようにバイアル内を一時的に陽圧にした。
  • 床や作業台が汚染したので、手袋を装着し、汚染箇所をペーパータオルで外側から中心に向かって拭きとった。
  • 使用済みの器具や空の容器、残液などの廃棄物を密封できるコンテナに入れて廃棄した。

◆ 問245


◆ 問244

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、2


抗がん剤の調整は、薬剤の飛散を防止するため、クラスⅡ以上の安全キャビネット内で行うことが望ましい。


薬液を吸引するときにバイアル内を陽圧にすると、吸引時薬液が飛び散ることがあるため、バイアル内を陰圧にする必要がある。


床や作業台などが汚染した場合に、手袋を着用し、汚染箇所が広がらないようにペーパータオルで外側から中心に向かって拭き取る必要がある。


抗がん剤調製後に出る廃棄物(使用済みの器具、空の容器、残液など)は他の廃棄物と区別できる密封可能な容器に廃棄する。

◆ 問245

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、5


廃棄物には一般廃棄物と産業廃棄物があり、その中でも爆発性、毒性、感染性などにより人の健康または生活環境に被害を与える恐れのある廃棄物を特別管理一般廃棄物および特別管理産業廃棄物としている。
抗がん剤を調製したときに発生した廃棄物は特別に管理する必要があるため、特別管理一般廃棄物または特別管理産業廃棄物に該当する。
特別管理一般廃物物:抗がん剤調製時に発生した消毒用アルコール綿、ガーゼ、ペーパータオル
特別管理産業廃棄物:抗がん剤調製時に発生した破損したガラス容器、注射針