第98回薬剤師国家試験

◆問306-307

60歳男性(患者A)。感冒症状により医療機関を受診し、以下の処方が追加となった。
98回問306-307画像1

◆ 問306

服用開始2日後、調剤した薬局の薬剤師Bに「尿が出なくなりAさんが入院した」と連絡が入った。疑われる原因として、可能性が最も高いのはどれか。1つ選べ。
  • アナフィラキシーショック
  • 中毒性表皮壊死症
  • 抗コリン作用
  • 肝機能障害
  • 横紋筋融解症

◆ 問307


◆ 問306

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3


総合感冒剤Pには、抗コリン作用を示すプロメタジンメチレンサリチル酸塩が含まれているため、本剤を服用することにより膀胱平滑筋が弛緩し排尿困難が起こることがある。よって、尿が出なくなった原因として、可能性が最も高いのは「抗コリン作用」である。

◆ 問307

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、2


薬剤師には、刑法による守秘義務があり、業務上知り得た患者の秘密を、正当な理由なく他人に漏らしてはならない。また、個人情報保護法により、本人の同意なく個人の情報を第三者にもらしてはならない。


Aさんの友人、Aさんの勤務先の上司は第三者に該当するため、Aさんの同意なく情報提供することはできない。


入院先の主治医に対して情報提供することは、治療上必要なことに該当するため、入院先の医師に情報提供することは適切である。


同じ薬局の別の薬剤師Cに対して情報提供することは、治療上必要なことに該当するため、同じ薬局の別の薬剤師Cに対して情報提供することは適切である。


製造販売業者は、自社製品の副作用情報を収集する必要があるため、製造販売業者に対して情報提供することは適切である。