第98回薬剤師国家試験

◆ 問98

日本薬局方イソソルビドの定量法に関する記述のうち、正しいのはどれか。また、( a )に入る係数としてのうち、正しいのはどれか。それぞれ1つずつ選べ。ただし、イソソルビドの[α]20D=+45.5とする。

「本品約10 gを精密に量り、水に溶かし、正確に100 mLとし、層長100 mmで20±1℃における旋光度αDを測定する。
98回問98画像1
  • 旋光度の測定には、通例、光線としてナトリウムスペクトルのD線が用いられる。
  • 物質が旋光性を持つためには、分子の中に少なくとも1個の不斉炭素がなければならない。
  • イソソルビドの溶液は、偏光の進行方向に向き合って見るとき、偏光面を左に回転させる。
  • 4.55
  • 2.20
  • 0.455

◆ 問98

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、5


日本薬局方一般試験法の旋光度測定には、通例、光線としてナトリウムスペクトルのD線が用いられる。


分子内に不斉炭素をもたなくても旋光性を示す物質が存在する。


イソソルビドの比旋光度が「+45.5」であることから、イソソルビドの溶液は、右旋性を示すことがわかる。右旋性を示す物質の溶液は、偏光の進行方向に向き合って見るとき、偏光面を右に回転させる。


設問に「イソソルビド(C6H10O4)の量(g)=αD×( a )」とあることから、量り取った10 gに含まれるイソソルビドの純品の量をx(g)すると、( a )に該当する数値を求めることができる。
比旋光度は、次式で表される。
98回問98画像1
量り取った10 gに含まれるイソソルビドの純品の量をx(g)すると、c = x/100(g/mL)となる。
比旋光度の式に、[α]20D=+45.5、l=100、c =x/100を代入すると、xの値は、αD×2.20となる。