第99回薬剤師国家試験

◆ 問119

抗体産生に関わる免疫細胞の役割に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 抗体産生細胞(形質細胞)は、T細胞が抗原刺激を受け分化した細胞である。
  • 抗体産生には、2型ヘルパーT(Th2)細胞が分泌するIL-4、IL-5、IL-6などのサイトカインが重要である。
  • マクロファージや樹状細胞は、抗原断片を主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスⅠ分子に結合させ、ヘルパーT細胞に対して提示する。
  • 活性化されたT細胞の分泌するIL-2は、キラーT細胞の増殖及び分化には関与するが、ヘルパーT細胞には作用しない。
  • 抗原によるリンパ球活性化における共刺激シグナル(補助シグナル)は、抗原受容体とは異なる細胞膜成分を介する。

◆ 問119

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、5


抗体産生細胞(形質細胞)は、B細胞が抗原刺激を受けて分化した細胞である。


抗体産生には、2型ヘルパーT(Th2)細胞が分泌するIL-4、IL-5、IL-6などのサイトカインによる抗原刺激が必要である。


マクロファージや樹状細胞は、抗原断片を主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスⅡ分子に結合させ、ヘルパーT細胞に対して提示する。


活性化されたT細胞の分泌するIL-2は、キラーT細胞、ヘルパーT細胞、NK細胞、B細胞の増殖及び分化に関与する。


抗原によるリンパ球の活性化には、以下の2つのシグナルが必要である。
・第1シグナル
T細胞受容体がMHC分子を介して抗原を特異的に認識することで発生するシグナル
・第2シグナル(補助シグナル)
抗原提示細胞の細胞膜上に発現する成分に対して、リンパ球の抗原受容体とは異なる細胞膜成分が作用する共刺激シグナル