第99回薬剤師国家試験

◆ 問120

インフルエンザウイルスに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • インフルエンザウイルスは、遺伝子としてRNAをもち、レトロウイルス科に分類される。
  • A型インフルエンザウイルスに含まれる赤血球凝集素(ヘマグルチニン)とノイラミニダーゼは、エンベロープに存在しスパイク構造物(突起)を構成する。
  • 赤血球凝集素は、増殖した子孫ウイルスが感染細胞から離脱を促進させる。
  • ノイラミニダーゼは、ウイルスが宿主細胞に感染するときに、細胞表面の受容体認識及び結合に関わる。
  • 赤血球凝集素及びノイラミニダーゼには、それぞれ抗原性の異なる複数の種類が知られる。

◆ 問120

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、5


インフルエンザウイルスは、遺伝子としてRNAをもち、オクソミクソウイルス科に分類される。


A型インフルエンザウイルスは、エンベロープ(ウイルス粒子を覆う膜状の構造)を有しており、そこには、赤血球凝集素(ヘマグルチニン、HA)とノイラミニダーゼ(NA)が存在し、それぞれスパイク構造物(突起)を構成している。


増殖した子孫ウイルスの感染細胞からの離脱を促進するのは、ノイラミニダーゼ(NA)である。なお、赤血球凝集素は、ウイルスが宿主細胞に感染するときに、細胞表面の受容体認識及び結合に関わる。


A型インフルエンザウイルスの表面には、抗原性の異なる赤血球凝集素が16種類、ノイラミニダーゼが9種類存在することが知られている。