第99回薬剤師国家試験

◆ 問121

 タンパク質とその栄養価に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • タンパク質100 gに含まれる窒素の量は平均6.25 gである。
  • 生物価が高いタンパク質ほど正味タンパク質利用率も高い。
  • 生物価に対する正味タンパク質利用率の割合が消化吸収率である。
  • タンパク質中の必須アミノ酸の中で、含量が最も少ないアミノ酸を第一制限アミノ酸という。
  • 一定時間に尿中に排泄される窒素量から、タンパク質の体内での燃焼量を推定することができる。

◆ 問121

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、5


 タンパク質100 gに含まれる窒素の量は平均16 gである。なお、タンパク質の平均窒素含有率が16%であることから、タンパク質の平均窒素含有率の逆数(窒素係数)は、6.25である。


 正味タンパク質利用率は生物価と消化吸収率の積であり、生物価が高いタンパク質が必ずしも正味タンパク質利用率が高いとは限らない。


 正味タンパク質利用率は生物価と消化管吸収率の積であることから、生物価に対する正味タンパク質利用率の割合が消化吸収率となる。


 タンパク質に含まれる必須アミノ酸のうち、必要量に対して最も不足率が大きいものを第一制限アミノ酸という。

 吸収されたタンパク質の窒素成分はすべて尿中に排泄されるため、尿中に排泄される窒素量より、体内で燃焼したタンパク質量を推定することができる。体内で燃焼したタンパク質量は以下の式より求められる。
体内で燃焼されたタンパク質量=尿中の窒素量×窒素係数(6.25)