第99回薬剤師国家試験

◆ 問134

メタロチオネインに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 分子量は6,000〜7,000で、280 nmに極大吸収をもつ。
  • カドミウムや無機水銀により発現が誘導される。
  • 亜鉛やカドミウムなどの2価の金属とは結合するが、1価や3価の金属とは結合しない。
  • 重金属に結合し、その毒性を軽減するだけでなく、活性酸素種を消去する作用ももつ。
  • 生理的条件下で、大部分は金属を結合していない遊離型の状態で存在する。

◆ 問134

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、4


メタロチオネイン(分子量:6,000〜7,000)は、金属結合性のタンパク質であり、重金属に結合し、その毒性を軽減するだけでなく、活性酸素種を消去する作用を有する。メタロチオネインを構成するアミノ酸には、芳香族アミノ酸が含まれていない。そのため、メタロチオネインは、280 nmに極大吸収をもたない。


カドミウムや無機水銀などに曝露されると、メタロチオネインの発現が誘導される。


メタロチオネインは、亜鉛やカドミウムなどの2価の金属だけでなく、1価や3価の金属とも結合する。


メタロチオネインは、生理的条件下では、鉛などの金属と結合した結合型の状態で存在する。