第99回薬剤師国家試験

◆ 問153

眼に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • ラニビズマブは、血管内皮増殖因子(VEGF)の働きを抑制し、脈絡膜の血管新生を抑制する。
  • イソプロピルウノプロストンは、アドレナリンα1受容体を選択的に遮断し、眼房水流出を促進する。
  • アプラクロニジンは、アドレナリンα2受容体を刺激し、眼圧を低下させる。
  • ピロカルピンは、コリンエステラーゼを阻害し、瞳孔括約筋を収縮させる。
  • トロピカミドは、毛様体の炭酸脱水酵素を阻害し、眼圧を低下させる。

◆ 問153

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、3


ラニビズマブは血管内皮増殖因子(VEGF)に対するヒト化モノクローナル抗体製剤であり、VEGFに結合することによりVEGFの働きを抑制し、脈絡膜の血管新生を抑制する。


イソプロピルウノプロストンヒト線維柱帯細胞における大コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネルを活性化し、眼房水排出を促進する。


アプラクロニジンはアドレナリンα2受容体刺激薬であり、眼房水の産生を抑制することに加え、ブドウ膜強膜流出路からの眼房水流出を促進し眼圧を低下させる。


ピロカルピンは、ムスカリンM3受容体刺激薬であり、瞳孔括約筋を収縮させる。


トロピカミドは、ムスカリン受容体遮断薬であり、毛様体筋のムスカリンM3受容体を遮断することにより毛様体筋の収縮を抑制し、シュレム管を閉塞させ眼圧を上昇させる。