第99回薬剤師国家試験

◆ 問157

末梢循環を改善する薬物の作用機序に関する記述のうち、正しいはどれか。2つ選べ。
  • イソクスプリンは、血管平滑筋のアドレナリンβ2受容体を刺激する。
  • エポプロステノールは、血管平滑筋のプロスタノイドIP受容体を刺激する。
  • カリジノゲナーゼは、酵素作用によりキニノーゲンを産生させる。
  • タダラフィルは、血管平滑筋のグアニル酸シクラーゼを阻害する。
  • ボセンタンは、エンドセリンETB受容体を選択的に遮断する。

◆ 問157

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、2


イソクスプリンはアドレナリンβ2受容体刺激薬であり、血管平滑筋のアドレナリンβ2受容体を刺激し、血管平滑筋を弛緩させることにより末梢循環を改善する。


エポプロステノールはプロスタグランジンI2製剤であり、血管平滑筋のプロスタノイドIP受容体を刺激しcAMP濃度を上昇させ、血管平滑筋を弛緩させることにより末梢循環を改善する。


カリジノゲナーゼはカリクレイン製剤であり、キニノーゲンを酵素的に分解することでブラジキニンの産生を促進し、血管平滑筋を弛緩させることにより末梢循環を改善する。


ダタラフィルは、ホスホジエステラーゼⅤを阻害しcGMP濃度を上昇させ、血管平滑筋を弛緩させることにより末梢循環を改善する


ボセンタンは、エンドセリンETA、ETB受容体を非選択的に阻害して、血管平滑筋を弛緩させることにより末梢循環を改善する。