第99回薬剤師国家試験

◆ 問161

糖尿病治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • ミグリトールは、α−グルコシダーゼ阻害作用とα−アミラーゼ阻害作用により食後高血糖を抑制する。
  • グリベンクラミドは、血糖依存的にインスリン分泌を促進する。
  • ピオグリタゾンは、アディポネクチンの産生を高め、インスリン抵抗性を改善する。
  • メトホルミンは、AMP依存性プロテインキナーゼを抑制することにより、肝臓での糖新生を抑制する。
  • ミチグリニドは、スルホニル尿素(SU)構造を待たないが、膵β細胞のSU 受容体に結合する。

◆ 問161

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、5


ミグリトールは、α−グルコシダーゼ阻害作用により食後高血糖を抑制するが、α−アミラーゼ阻害作用を有しない。なお、α−グルコシダーゼ阻害作用とα−アミラーゼ阻害作用により食後高血糖を抑制する薬物にはアカルボースがある。


グリベンクラミドはスルホニル尿素(SU)剤であり、膵B(β)細胞のSU受容体に結合して、血糖非依存的にインスリン分泌を促進する。


ピオグリタゾンは、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPARγ)を刺激し、アディポネクチンの産生を高めることに加え、TNF−α産生を抑制することによりインスリン抵抗性を改善する。


メトホルミンは、AMP依存性プロテインキナーゼを活性化することにより、肝臓での糖新生を抑制することに加え、末梢での糖利用を促進する。


ミチグリニドは、スルホニル尿素(SU)構造を待たないが、膵β細胞のSU 受容体に結合し、ATP感受性Kチャネルを閉口させることによりインスリン分泌を促進する。