第99回薬剤師国家試験

◆ 問162

血小板に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • チクロピジンは、ADPのP2Y12受容体を遮断することでアデニル酸シクラーゼ活性を増強し、サイクリックAMP(cAMP)を増加させる。
  • シロスタゾールは、ホスホジエステラーゼⅢを選択的に阻害し、cAMPを増加させる。
  • サルポグレラートは、セロトニン5−HT1受容体を遮断し、細胞内カルシウムイオン濃度の上昇を抑制する。
  • オザグレルは、プロスタノイドTP受容体を遮断し、細胞内カルシウムイオン濃度の上昇を抑制する。
  • ベラプロストは、プロスタノイドIP受容体を刺激し、サイクリックGMP(cGMP)を増加させる。

◆ 問162

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、2


チクロピジンは、ADPのP2Y12受容体(Giタンパク質共役型受容体)を遮断し、サイクリックAMP(cAMP)を増加させて血小板凝集を抑制する。


シロスタゾールは、ホスホジエステラーゼⅢを選択的に阻害し、cAMPを増加させて血小板凝集を抑制する。


サルポグレラートは、セロトニン5−HT2受容体(Gqタンパク質共役型受容体)を遮断し、細胞内カルシウムイオン濃度の上昇を抑制して血小板凝集を抑制する。


オザグレルは、トロンボキサン合成酵素を阻害し、TXA2の合成を阻害することにより血小板凝集を抑制する。


ベラプロストはプロスタグランジンI2誘導体であり、プロスタノイドIP受容体(Gsタンパク質共役型受容体)を刺激し、cAMPを増加させて血小板凝集を抑制する。