第99回薬剤師国家試験

◆問230-231

80歳男性。特別養護老人ホームに入居中。発熱、食欲不振、全身の倦怠感、体重減少などの症状があり、病院で検査を受けた。胸部X線撮影で肺尖部陰影が認められ、喀痰検査で結核菌が検出されて結核と診断された。

◆ 問230


◆ 問231

この患者には、イソニアジド、リファンピシン、エタンブトール塩酸塩が処方された。エタンブトール塩酸塩の最も重大な副作用として、薬剤師が留意しなければならないのはどれか。1つ選べ。
  • 聴覚障害
  • 腎機能障害
  • 視力障害
  • 嗅覚障害
  • 味覚障害

◆ 問230

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、4


結核の主な感染経路は、経気道感染(飛沫感染、空気(飛沫核)感染)である。


最近(2009〜2011年)、我が国では年間約23,000人以上の患者が新たに発生している。


DOTS(直接服薬確認療法)とは、服薬を確認しながら抗結核薬を投薬することにより抗結核薬の服薬を継続させる方法のことである。薬物療法により結核を治療する際には、治療効果を発現させることに加え、耐性菌を出現させないようにするために抗結核薬をしっかり服用させる必要があるため、DOTS(直接服薬確認療法)が行われている。


結核菌の消毒には消毒用エタノールは有効である。

◆ 問231

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3


エタンブトール塩酸塩は、重大な副作用として視神経障害による視力低下、中心暗点、視野狭窄、色覚異常等の視力障害を起こすことがある。