第99回薬剤師国家試験

◆ 問26

次の伝達物質のうち、Gタンパク質と共役する受容体がないのはどれか。1つ選べ。
  • グリシン
  • ドパミン
  • グルタミン酸
  • γ−アミノ酪酸(GABA)
  • セロトニン

◆ 問26

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1


グリシンが結合するグリシン受容体は、Clチャネル内蔵型受容体のみであり、Gタンパク質と共役する受容体はない。


ドパミンが結合するドパミン受容体には、D1受容体とD2受容体などがあり、どちらもGタンパク質と共役する受容体である。


グルタミン酸が結合するグルタミン酸受容体には、NMDA受容体、non−NMDA受容体といったイオンチャネル内蔵型受容体と、mGlu1〜mGlu8受容体のような代謝調節型受容体がある。前者はNaチャネルやCa2チャネルなどのカチオンチャネルを内蔵する受容体であり、後者はGタンパク質と共役する受容体である。


γ−アミノ酪酸(GABA)が結合するγ−アミノ酪酸(GABA)受容体には、GABAA受容体、GABAB受容体、GABAC受容体がある。このうち、GABAA受容体とGABAC受容体はClチャネル内蔵型受容体であり、GABAB受容体はGiタンパク質と共役する受容体である。


セロトニンが結合するセロトニン受容体には、5−HT1〜5−HT7受容体がある。このうち5−HT3受容体のみがイオンチャネル内蔵型受容体であり、その他の受容体はGタンパク質と共役する受容体である。