第99回薬剤師国家試験

◆ 問28

ムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断する頻尿治療薬はどれか。1つ選べ。
  • オキシブチニン
  • ナフトピジル
  • クレンブテロール
  • ベタネコール
  • ネオスチグミン

◆ 問28

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1


ムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断する頻尿治療薬は、オキシブチニンである。オキシブチニンは、ムスカリン性アセチルコリン受容体遮断作用及び平滑筋直接作用により、膀胱平滑筋を弛緩させ、尿の排泄を抑制する。


ナフトピジルは、前立腺及び尿道に存在するα1D受容体遮断作用により、前立腺平滑筋及び尿道平滑筋を弛緩することで、前立腺肥大に伴う排尿障害を改善する。


クレンブテロールは、膀胱平滑筋に存在するβ2受容体刺激作用により、膀胱平滑筋を弛緩させ腹圧性尿失禁を改善する。


ベタネコールは、ムスカリン性アセチルコリン受容体の刺激により、膀胱平滑筋を収縮させ膀胱内圧を高めることで、手術後、分娩後および神経因性膀胱などの低緊張性膀胱による排尿困難を改善する。


ネオスチグミンは、コリンエステラーゼ(ChE)を可逆的に阻害することにより、副交感神経や運動神経などコリン作動性神経の機能を亢進させることで、手術後及び分娩後における排尿障害を改善する。