第99回薬剤師国家試験
◆問296-297
44歳女性。処方薬だけでは頭痛が十分に抑えきれないと訴え、一般用医薬品のロキソプロフェンナトリウムを購入するために薬局を訪れた。本人に確認すると、片頭痛がひどく、ロキソプロフェンナトリウムは3ヶ月前からほぼ毎日、処方薬は1年前から月に20回程度服用しているとのことである。お薬手帳から処方薬はスマトリプタン錠50 mgであることがわかった。◆ 問296
この患者に対する薬局の薬剤師の対応として適切なのはどれか。1つ選べ。-
スマトリプタン錠50 mgは片頭痛の予防薬なので毎日定時に服用しているか確認した。
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スマトリプタン錠50 mgの効果が不十分な場合、ロキソプロフェンナトリウムは服用せずに、スマトリプタン錠を1時間間隔で服用するように指導した。
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一般用医薬品のロキソプロフェンナトリウム錠の含量は、医療用より少ないので、増量が可能であると説明した。
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ロキソプロフェンナトリウムの販売を控え、処方医に相談するよう指導した。
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スマトリプタン錠50 mgの服用を中止して、ロキソプロフェンナトリウムだけにするように指導した。
◆ 問297
◆ 問296
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:4
スマトリプタンは片頭痛の予防ではなく、発作に用いるものであることから、発作時にのみ服用しているか確認する。
スマトリプタン錠50 mgを服用しても効果が不十分な場合には、スマトリプタン錠50 mgを追加投与することが可能である。その際は、投与間隔を2時間以上あける必要がある。
一般用医薬品のロキソプロフェンナトリウム錠と医療用医薬品のロキソプロフェンナトリウム錠は共に1錠当たりロキソプロフェンナトリウム(無水物として)を60 mgを含有している。
本症例では、ロキソニン及びスマトリプタンの使用回数が多いことから、本患者は、薬物乱用頭痛(薬物乱用により頭痛症状が悪化する)であるの可能性がある。そのため、ロキソプロフェンナトリウムの販売を控え、処方医に相談するよう指導する必要がある。
◆ 問297
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:5
一次性頭痛とは、基礎疾患に起因しない頭痛である。一次性頭痛には、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛がある。
片頭痛では、頭蓋内血管が拡張すると痛みが増悪する。よって、日常生活動作やマッサージ、入浴などでも痛みが増悪することが多い。
片頭痛は、20〜40歳の女性に好発する。